2018 年を振り返ったら、結構いろいろやってたなという話

ところで、年末などキリのいいタイミングで 1 年を振り返り、感想などを文章にしておくことってのは「できたこと」「できなかったこと」を明確にする意味ではとてもいい方法ではないか、と思います。

というわけで、2018 年をささっと振り返りました。いろいろとやってたな・・・

Nishiki テーマ専用 拡張プラグインのシリーズ化(1 月 〜 6 月)

コードを書かずにブログやウェブサイトを作ることができる WordPress テーマ Nishiki を WordPress.org で公式無料配布しています。

その Nishiki テーマを使っている方を対象として、便利な機能を追加する「拡張プラグイン」を有償で提供し始めました(基本機能は無料で利用できます)。

拡張プラグインは 2018 年 1月の時点で同時に 3 つリリースし、その後 2 つ追加して、現在は 5 つのプラグインとしてシリーズ化して提供しています。

5 つのプラグインをシリーズ化して提供

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  • メタ情報
  • コンテンツ作成

ところで「WordPress でブログやウェブサイトが作れる仕組み、つまりテーマやプラグインをどういう形で提供するのがベストなのか」なんて話題を僕の周囲でたまに見聞きします。

・・・考え方は人それぞれだと思いますが、それこそ解答はいくつもあって、Nishiki テーマに関しては公式サイトで提供する限りは「何でもかんでもテーマに機能をつけることができない制約」があります。「その機能、テーマに導入すればいいじゃん」ってことが気軽にできないです。

例えば OGP など、ソーシャルメディアを活用したウェブサイト運営に欠かせない機能であっても、テーマの中に機能として含めることができないです。この制約をどう解決するのがいいだろうか・・・と、少し考えました。

で、一案として「機能はプラグインとして提供しよう。欲しい機能を選んでもらおう」という経緯で、シリーズ化の製品開発に着手しました。

このシリーズ化がうまくいったかどうかというと、システム的にはうまく行きました。プラグインの管理画面に入力する登録キーの認証ができれば、サポートやアップデートのサービスを提供する仕組みが作れたのはとても大きかったです。

売上としては、テーマ利用者の比率に対して考えると売れたほうだと思います(今現在 Nishiki テーマの利用サイトは 300 超のようです)。ですが、製品開発にかなりの技術や時間を費やしたので、売上的にはまだまだ全然だなぁ・・・という結果でした。

WordBench 神戸で Nishiki テーマについて発表(2 月)

WordBench 神戸(現在は Kansai WordPress Meetup @ 神戸 として活動)当時の管理者で、とてもお世話になっている竹下さんと安藤さんから Nishiki テーマについて発表する機会をいただきました。この発表の機会は 2017 年にも1度いただきまして、2 回目の発表となりました。

発表当日は参加者の方からのフィードバックもいただきまして、Nishiki テーマ開発の参考とさせていただきました。大変感謝しています。また機会をいただけましたらぜひ・・・!!

書籍「現場のための Swift 4」を共著で出版(5 月)

iOS アプリ開発で使われるプログラミング言語 Swift に関する書籍出版の企画を 2017 年から進めてきたのですが、2018 年 5 月になんとか形になり、出版となりました。この書籍出版の企画当初は、開発現場におけるプロジェクト全体の進め方や心構え、概念などをアドバイザー的に協力する予定だった気がしているのですが、なんだかんだ時間を費やしました。

例えば、仕上がってきた原稿の整合性のチェックやサンプルコードが正常に動くかどうかのチェックなど、チェック作業にとても多くの時間を費やしたなぁという感想を持っています。

出版後も、正誤表の作成やスケジュール管理などを含めると、これまたなんだかんだあって9月ごろまで作業を行なっていました。大変いい経験をさせてもらいました。

出版日が当初の予定時期から半年ほど遅れたこともあって「Swift & Xcode 最新バージョン対応の本が出たよ!」とアピールできる期間は少しだけでしたが、僕が担当したプロジェクト開発や進行の仕方などの章については、Swift のバージョンが上がったとしても、開発言語が変わったとしても、他の開発現場に移動したとしても、今後も活用できるはずです。開発現場に入らないと知ることができない知識や技術、心構えを学習することができる一冊に仕上がったのではないか、と個人的には思います。

WordCamp Osaka 2018 で登壇(6 月)

2 月に開催された WordBench 神戸の参加者の中に WordCamp Osaka 2018 の実行委員長の GOUTEN さんが参加されていまして、それがきっかけとなって WordPress のカスタマイザー機能を使った効率化について登壇しました。

僕は拠点が東京なので大阪に行く機会があまりないのですが、大変楽しい時間を過ごすことができました(大阪にもお客さんはいますが、完全リモートで打ち合わせなど行なっています)。

普段 Twitter などでは交流させていただいているけど、一度もお会いしたことがない方とも挨拶させていただきました。

Nishiki テーマ専用 拡張プラグインのプレミアム版の販売開始(6 月)

Nishiki テーマ専用の拡張プラグインは、結果として僕が予想していた以上に売れはしましたが、結局のところシリーズ化した 5 つの機能って、どれも今の時代のウェブサイト運営には欠かせない機能なんですよね。

なので「全部まとめて欲しい」という要望が増えたため、5 つのプラグインを全てまとめた「プレミアム版」の販売を開始しました。

このプレミアム版もまた、テーマの利用サイト数の割には売れている方だと思います。が、やっぱり売上はまだまだ・・・という感じです。

サポートフォーラムを完全プライベートな「個人サポート」へシステム変更(7 月)

僕の作った製品をサポートする専用のウェブサイト「サポトピア」では、サブスクリプションで有料会員の方に対してサポートサービスを提供しています。

そのサービスの一環として「チケット制で製品サポートを行うフォーラム」を提供していたのですが「他の会員の方にもサポート内容を知られないようにして欲しい」という要望があったので、思い切って会員の方と 1 対 1 でサポートする「個人サポート」へシステムを変更しました。

この変更の甲斐もあって、有料会員への加入を検討いただける方が若干増えました。

オンラインサポートの一環で YouTube を活用した動画の投稿やライブ配信を開始(7 月)

サポトピアのサービスの一環として「製品の使い方などを動画で伝えたい」という考えから、YouTube で技術動画の投稿やライブ配信を始めました。

僕は動画投稿もライブ配信の経験もほとんどないのですが、それでもやはり動画コンテンツは伝わり方が全然違うなぁと思います。いまのところ動画やライブ配信では WordPress 関連の話題(Gutenberg や WooCommerce)が多いのですが、もし興味がありましたらチャンネル登録いただけますと幸いです。

WordBench 神戸で「日本人テーマ作者さんに聞いてみようの会」で Nishiki テーマについて発表(7 月)

WordBench 神戸で「日本人テーマ作者さんに聞いてみようの会!」というお題で Snow Monkey テーマ開発者の北島さんとリモートで参加させていただきました。

WordPress テーマに限らず、製品の数だけアプローチの仕方も開発方針も違えば、共通するところもあります。

他のテーマ開発者は「どういった方針でそのテーマを作っているんだろう」「機能を追加しているんだろう」など知ることもできて、とても勉強になった会でした。

Nishiki テーマを Gutenberg ブロックエディターに対応(8 月)

「Gutenberg ブロックエディターがそろそろリリースかも!」という当時の情報を受けて、かなり素早く対応したとは思っています。たぶん、日本国内の WordPress 公式サイトに登録されているテーマだと 1、2 番目くらいに対応したんじゃないかな・・・とは思っていますが、僕の観測範囲外でしたらすみません!

そして現在はベータ版ですが、Gutenberg のブロックエディターの機能を拡張させる「Nishiki Blocks」プラグインを無料配布しています。

詳しくは Gutenberg で装飾用の「フレーム」や、セリフ調の「フキダシ」が使える「Nishiki Blocks」を作りました をご覧ください。

WordCamp Tokyo 2018 で登壇(9 月)

YouTube で Gutenberg ブロックエディターの話題についてあれこれと話している動画が WordCamp Tokyo 2018 の実行委員の高野さんの目に留まり、登壇が決まりました。

それが下の動画です(長めですので、BGM 的にご視聴いただければ幸いです・・・)。

あとで聞いたんですが、動画を視聴してくれた「はじめてのブログをワードプレスで作るための本(通称:じぇみ本)」の著者であるじぇみさんが推してくれたみたい。ありがとうございます。

登壇内容は「Gutenberg ブロックエディターをこれから使う人」を対象としました。登壇時に使用したスライドも公開しています。

ブロックエディターについては、登壇時はまだ正式リリース前だったため、現在のブロックエディターとは仕様が若干変わる部分もありますが「旧エディターも使えるようにしよう」「手を動かそう」などは、今現在でも参考いただける内容だと思います。

ちなみにですが、登壇&参加後の感想も YouTube でライブ配信しました。セッションの話、ブースの話などを自由にやっています。こちらの動画も長めなので、ダラダラっと BGM 感覚でご視聴いただけますと幸いです。

アフィリエイトプログラムの開始(9 月)

巷に数多くある WordPress テーマの中で、Nishiki テーマをご利用いただいている方に対して、アフィリエイトプログラムを提供しています。

Nishiki テーマや関連製品をブログなどで記事にして紹介いただける方の存在ってほんとにありがたいです。アフィリエイトプログラムをどんどん活用いただけることを願っています。

詳しくは アフィリエイトプログラムの参加方法 をご覧ください(参加条件があります)。

ユーザーコミュニティの開始(10 月)

Nishiki テーマ開発者の僕に機能追加や操作マニュアルの追加要望や不具合報告などのフィードバックを送ったり、Nishiki テーマの開発状況などの情報を受け取れるユーザーコミュニティを始めました。

ユーザーコミュニティーに活用するツールは Facebook でも Slack でも Chatwork でもなく、僕個人的にはコミュニケーションツールとしては最も気に入っている Discord で開設しています。プログラミング言語 Python の日本コミュニティや React のコミュニティも Discord を使っているのですが、とても理にかなっていると思います。

まだはじめたばかりのサービスですので、興味がありましたらぜひご参加ください。Discord の認知と共に、もっと利用者が増えればいいなぁ〜なんて思っています。

詳しくは ユーザーコミュニティの参加について をご覧ください。

コードを一切書かずに運営するウェブサイト「ゲームスパイダー」の公開(11 月)

Nishiki テーマを使って「コードを一切書かずにウェブサイト運営してみよう」ということで、ゲームを題材としたウェブサイト運営を始めました。YouTube を活用したゲームのライブ配信スケジュールの提供や、僕の持っているゲーム一覧、ゲーム配信後の感想日記などのコンテンツを公開しています。

「僕も(私も)ゲームで遊びたい!」という方は、ぜひライブ配信中に遊びにきてください。

Gutenberg の初心者向け解説動画の投稿開始(12 月)

僕の YouTube チャンネルで、これから Gutenberg ブロックエディターを使う方に向けた初心者向けの動画を少しずつ投稿しています。

こんな感じです。

旧エディターに使い慣れている方は、ブロックエディターを使うことに少し抵抗があるかもしれません。気持ちはとてもわかります。

ブロックエディターでできることは、実は旧エディターでできたことにとどまらず、とても便利な使い方ができます。日々のウェブサイト運営の効率アップのため、何かしらのヒントになればいいな〜と思って投稿しています。ブロックエディター専用の YouTube 再生リストも作っていますので、ご参考ください。

2019 年にやること

こうやって 1 年を振り返ると WordPress テーマ Nishiki に関することで 1 年の 7 割くらいは時間を費やしていたと思います(あとは書籍出版と制作案件など)。

どの取り組みも少しずつですが着実に結果にはつながっています。2019 年は、引き続き WordPress テーマに関する取り組みに比重をかけていきます。特に Nishiki テーマに関しては、新しいサービス形態を取り入れると共に、サポートを提供するサポトピアで取り扱う製品やコンテンツの見直しを数ヶ月のあいだに行う予定です。2018 年にスタートした動画コンテンツにも力を入れていきたいですね。

あと、年明けにすぐ「WordPress テーマの選び方」について講師で呼ばれる機会をいただいているので、表立った活動も引き続き行なっていくつもりです。

会社も 2018 年 11 月で 3 年目に入りましたし、よりいっそう頑張っていきたいと考えています。

というわけで、2018 年の振り返りでした。2019 年もよろしく!!

著者:bouya Imamura