僕が小学校の高学年のころに、とんでもなく流行った対戦型格闘ゲーム(以下、格ゲー)がありました。そうです。「ストリートファイターⅡ(以下、ストⅡ)」のことです。
今回はアドベントカレンダー初参加の記念として、個人的レトロなビデオゲーム良作 Advent Calendar 2017というお題で大好きなストⅡについてちょっとだけ書きます。
とは言っても、ストⅡには熱狂的なファンの方がたくさんいらっしゃるのも知っているので、このページに書かれている内容については「なんだ、そんなこと当たり前だし!」とか「そこ、もっとちゃんと書かないと!」みたいな感想を持つ方もいらっしゃると思いますが、そのような詳しい方は「ああ、こいつもなんだかんだ言ってストⅡが好きなんだな」ということさえご理解いただければいいな〜と思っています。
ストⅡってどんなゲーム?
ストⅡを知らない方に向けてどんなゲームなのかをすごく大雑把に表現すると、操作キャラを1名選んで、キャラが持つ技を使って次々と対戦相手を倒して勝ち進めていくゲームです。
ストⅡはこんなゲーム
下の動画を再生すると、ゲーム画面がなんとなくわかると思います(動画はGameSpot公式Facebookページの投稿から、埋め込み機能を使って表示しています)。
動画はアーケード版ではなく、たぶんスーファミ移植版かな?と思います(間違っていたらすみません)。アーケード版の動画が見つからなかった・・・
そもそもゲームをあまりよく知らない方にとっても、ストⅡって言葉や文字など見聞きしたことがある方も多いのではないかと思います。ちなみにストⅡの前作「ストリートファイター」もあるらしいんですけど、僕は実物を見かけたことも触ったこともありません(大人になってから存在を知りました)。
ストⅡとの出会い
そしてストⅡといえば、ちょっと薄暗いゲームセンターの室内で横並びにして台に向かって座り、台の画面を見ながら手元をガチャガチャやっているような映像がメディアなどで紹介されていた印象が強いんですが、僕がアーケード版のストⅡを初めて知った(触った)場所はゲームセンターではなく、ファミコンなど家庭用ゲームが売られているゲームショップ内の隅にあるちょっとしたコーナーでした。
変わったゲームシステムが斬新でした
ストⅡのゲーム性はとてもシンプルに「相手を倒すこと」に尽きるんですが、今では多くの格ゲーで採用されているおなじみのシステムがいくつも盛り込まれてある、斬新なゲームでした。例えば以下のような点です。
複数の操作キャラから選べる
ゲームのジャンルが格ゲーではないのですが、僕が当時ファミコンやゲームセンターで遊んでいた「魔界村」「高橋名人の冒険島」「北斗の拳」などは選択できるキャラが主人公のみで固定され、選択肢がなかったのですが、ストⅡは8名の中から選ぶことができます。また、格闘と言えば男っぽいイメージを連想する時代でもあった気がしますが、選べるキャラは男性だけではなく、春麗(チュンリー)っていう女性キャラも選べました。
これは当時をよく知っている方ならあるあるだと思うんですが、春麗のことを「シュンレイ」ってしばらく呼んでました。ローマ字で正しい表記があったのですが、当時小学生の僕には読めませんでしたね・・・
攻撃ボタンが6つもある
ストⅡには対戦相手を攻撃するためにパンチとキックができるボタンがあるんですけど、それぞれ弱・中・強と3種類ずつあって、合計6つのボタンを駆使するシステムになっています。「画面を見ながら、状況に応じて手元の6つのボタンを正確に押さないといけない」っていう、格ゲーをやらない方からすると、かなりの難易度が要求されます。
なので「ボタン1つでもモタつくというのに、複数使うのは無理だわ!」と開き直って「強パンチしか使わない」など、使うボタンを絞って遊んでいる方も多くいました。
防御ができる
相手キャラがいる方向の逆にレバーを入れる(例:相手が自分の右側にいたら左にレバーを入れる)と「防御」ができて、相手の攻撃を防ぐことができます。当時は格ゲーに限らず、自分に向かってきた攻撃に対して当たるか避けるしか選択肢がないゲームが多かったんですけど「防ぐことができるなんて、凝っているな!」と思いました。
必殺技が2つ以上ある
ストⅡでの必殺技というのは、通常のパンチやキックといった攻撃だけではなく、各キャラの特徴を活かした固有の技のようなもので、必殺技を使った攻撃が相手に決まれば大ダメージが期待できる、というものです。
そもそも僕が格ゲーをやったのがストⅡが初めてだったということもあって「必殺技は1つだけ」という先入観を持っていたんですけど、ストⅡにはすべてのキャラに必殺技が2つ以上あるんですよね。
そして必殺技の出し方も「レバーとボタンの組み合わせで必殺技が出る」っていうのも新しかったです。例えば当時のシューティングゲームだったら、必殺技的なボムを投下するためだけに使うボタンとか、1つの役割しかないボタンが備わっているゲームが多かった気がします。
というように、上に挙げたものは斬新なところのほんの一部分に過ぎないのですが、ストⅡとの出会いは僕のゲームへの認識がいろいろと変わる瞬間でもあったことを覚えています。
そんなストⅡにどんどん惹き込まれて行ったのですが、中でも最も僕を惹きつけたものは「対戦」のシステムでした。
コンピューターではない他人との対戦が熱くさせる
ストⅡは「対戦型」格闘ゲームなのですが、対戦相手の対象がコンピューターだけではなく、自分の友人や知人など自分以外の他人と対戦ができるという点が大きな特徴でもあります(これも今の格ゲーでは当たり前のことだったりしますね)。
そして、くどいようですが「対戦型」なので、勝敗がきっちり分けられるゲームなんですよね。ここが僕も含めてストⅡで遊ぶ全ての方を最も熱くさせたっていうのは言い過ぎではないと思います。
これもストⅡあるあるなんですが・・・コンピューターには勝てる。だけど、友人や先輩には全く勝てない。勝つためにはどうすればいいのか。キャラを変えればいいのか、必殺技をもっと使えばいいのか、相手の動きを読めばいいのか、そんなことをずっと考えて遊んでいた記憶があります。で、自分が考えたやり方で勝つと最高に楽しいんですよね。
闘争することの楽しさと厳しさ
ストⅡのように勝敗で競うゲーム以外にも、何かを基準にして競うゲームはたくさんあると思います。レースゲームのようにタイムで競うとか、シューティングゲームのようにスコアで競うとか。もちろんストⅡにもそれらの基準を取り入れて競うこともできます。ですが、ストⅡを含む格ゲーってのは圧倒的に「相手を倒して勝つ」という、闘争の上に成り立つ競い方に魅力があると僕は思っています。なんですかね、これは。人間の闘争本能ってのがゲームで呼び覚まされるんですかね。
と同時に、格ゲーってのはあからさまに「自分が今どの位置にいるのか」っていう強さ(上手さ)が計れてしまうので、順位が否応無しにつけられてしまいます。
クラスの中で、学校の中で、近所のゲームセンターの中で。「この中で一番強い奴は誰だ」みたいな。で、そのコミュニティの中で一番強くても、一歩外界を出ると強い人ばかりいるという現実を、はっきりと認識させられてしまいます。厳しいw 厳しいけど、ストⅡを通じて、割と早期に世の中の事象は順位のつけ合いで成立している部分が多いことを知れたのは良かったんじゃないかと思います。戦わないとね。特に自分自身とね。
対戦で得られる楽しさや厳しさはシリーズ最新作などでも味わえます
ストⅡで得られる楽しさや厳しさってのは、ストリートファイターシリーズの最新作「ストリートファイターV(以下、ストV)」でも味わうことができます。ゲーム内で使用されるLPと呼ばれる数値によって自分の強さが数値化され、ランク付けされ、同じような強さの人と対戦できます。対戦相手に勝てばLPがプラスされ、負ければLPがマイナスされる、というシステムが採用されています。強い人と対戦したいなら、自分が強くならないといけないです。ああ、なんだろな、、ゲームのことを話しているのに、現実社会の様々な事象に置き換えても成立するような話になっちゃいますね。ほんとに。
・・・ちょっと話題がそれましたが、PS4やSteamで遊んでいる方は、最新作のストVで遊んでみてもいいかもですね。キャラの追加や調整など、随時アップデートも繰り返され、来年のはじめにはアーケードエディションが新パッケージとして登場するそうです。ちなみにですが、僕はストVでは春麗を使っています(キャラがかわいいからという理由で)。
また、「ULTRA STREET FIGHTER II The Final Challengers(略してウルⅡって呼ばれることがある)」がニンテンドースイッチから発売されています。ストⅡの最新作という位置付けで発売されているウルⅡですが、昔のストⅡの良さを残しつつ、新しい要素が含まれたゲームになっているので、ストⅡで当時遊んでいた方でも楽しめると思います。
まとめ
いろいろと書きましたが、ストⅡってのは、今では世界中でいろんな立場の方が何度となく語る対象となっているゲームだったりするんですけど、僕のようにプロゲーマーというわけでもなく、特別ゲームがうまいわけでもないけれども、ストⅡが好きだっていう思いは幾らかは伝わるのかなと思います。いいゲームですね。
というわけで、masakiさんはほんとに参加しやすいアドベントカレンダーを作っていただきました。これまでの投稿も含めて、明日以降の個人的レトロなビデオゲーム良作 Advent Calendar 2017の投稿もお楽しみください!
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